想像してみてください。
ベルトコンベアを挟んで作業者が等間隔で並んでいます。
ベルトコンベアに乗って流れてくる部品たち。
それを各作業者はすぐに処理して、次の人に渡します。
スムーズに流れています。
しかし、誰かがふいに手を止めました。
途端に流れは悪くなり、下流工程の人はやることがなくなりました。
流れの悪化原因の特定は容易です。
停滞している場所に仕掛り部品の山が見えるからです。
その人が手を止めた理由を発見し、解決すればいいのです。
さて、デスクワーク業務ではどうでしょうか。
AさんがBさんに仕事を依頼します。
BさんはPCの前に座って何かを始めます。
その後、Aさんは用事があり外出しました。
Aさんは帰ってきて、Bさんに依頼した仕事は既に完了したかと聞きます。
すると、まだ終わってませんという。
聞けばBさんは、他に緊急のものがあったので対応していたとのこと。
そして慌てて取り掛かったBさんは15分で作業を終え、Aさんに報告しました。
Aさんは、緊急対応していたなら仕方ないと思いながらも、ほんの15分程度で終わるものをなぜやってくれなかったのかと訝しがります。
一方、Bさんは「意外と早く終わるなら先にやってもよかったな」と心の中で思いながらも、他の緊急案件をこなしていた正当性を主張している手前、なぜかそれほど申し訳なさそうにもしていない。
こんなこと、よくありませんか?
これは、ホワイトカラーの職場特有の問題といえます。
作業をしている人が今何をやっているかわからないため、流れの悪さが目に見えないのです。
その意味では、工場の生産ラインの方が仕事はスムーズに流れていると言えます。
仕事の流れの改善においては、ホワイトカラーの仕事は、実は極めて原始的といえないでしょうか。
以前も申し上げた通り、
プロジェクトではバトンを受け取ったら、『正確さを保てる最も速いスピード』で走らなければなりません。
それがリレーに勝つ方法です。
それにもかかわらず、バトンを受け取ってもすぐに走ろうとしない人がいる。
あるいは、本来は最優先ではないバトンの方を先に持って走っている人がいる。。
しかも、それを発見することができないのです。。。
長くなりましたが、何が大切かというと、
停滞をどうにかして目に見えるようにする。
それが必要なのだと思っています。
詳しくはまた書きたいと思います。
Takuro
2015年2月9日