以前、短納期実現のために(6)で、
各工程でサバを読んでいることに問題があると書きました。
たとえばあるプロジェクトで、Aさん→Bさん→Cさんの順番で進む場合、
それぞれの人たちがサバを読んでいるとしましょう。
Aさんは、正味1日で終わるものを3日と言い、
Bさんは、正味2日を3日と言い、
Cさんは、正味2日を4日と言っているとします。
彼らの主張通りの日数を足して納期を10日と見積もったとしましょう。
本当は正味5日で終わるものを10日にしている時点で長いのですが、
それでも10日内に終わるのならば予定通りということになりますね。
さて、Aさんは3日、Bさんは3日、Cさんは4日で終わらせればいいことになりました。
たとえばAさんなら、1日で終わるものに3日の時間が与えられたら。。。どうでしょうか。
このような状況になると、人はなかなかすぐに始めようとしなくなるものです。
他のものに手を付けているうちに2日が経過し、
残った1日でやり始めると、思ったより時間がかかったり、こだわりが出てぎりぎりまで時間を使おうとしたりします。
そのような中、上司から急に仕事を頼まれたり、
もしかすると風邪をひいてしまったりするかもしれません。
その結果、3日と見積もった時間は4日になったり5日になったりするのです。
この時点で、合計日数である10日は2日延びて12日になってしまいました。
基本的な傾向として、人は与えられた時間は使い切ってしまうのですね。
このことをパーキンソンの法則と呼びます。
各自がサバを読む問題点は、このことにあります。
サバの分だけ延びるのです。
そして、プロジェクトとは何らかの初めて取り組む内容であり、人間ですから予期せぬことはたびたび起こります。
思った以上に難しい内容だったり、体調を崩したり、、、。
その結果、サバを読んで多めに与えられた時間さえ守れないことが起こります。
不確実性を軽視してはいけないのです。
続きはまた書きたいと思います。
Takuro
2015年1月7日