短納期実現のために(2)

さて、前回、短納期実現のために(1)で、工場からあがってきた見本品は速やかにお客様に提示し、お客様の監修を正しく速やかに工場に指示をすると書きました。しかし、それでも実際の製作工程では予期せぬ遅れが出てきます。

根本的な理由のひとつは、私たちが製作するミニカーやフィギュア、ぬいぐるみ、ソフトラバー等は、ほとんどの場合、初めて作るものだからです。
こんなことを言うと、ミニカーやフィギュアの専門会社なら、もう慣れっこなんじゃないの?とお叱りを受けそうですね。確かに、ミニカーやフィギュアは数え切れないほどの種類、数量を作っています。

しかし一言でミニカーといっても、車種、サイズやスケール、求める仕様によって毎回異なるものとなり、その仕様特有の難しさがあったりします。

もちろん、そうはいっても同じミニカーなので、だいたいのパターン、流れは共通していますから、クォリティが同程度ならば全体の製作期間はだいたいはわかります。

しかし、製作途上で問題になるところは、その都度異なってくるのです。

ある時は湾曲した形状のサイドミラー、ある時は開閉するドアの閉まり具合、ある時は十数点のロゴを再現するデカールの精度のばらつき、、、

余談ですが、以前に手掛けたもの、中でも苦労したものを見ると、このミラーと窓ガラスに苦しめられたな~、などと思い出します。

さて、まとめると、似たようなプロジェクトでもモノが違えば、何らかの予期せぬ問題発生のリスクがあるということです。

それを未然に防ぐために、リスクに敏感に進めていかなければなりません。しかしそれでも防げないことはあります。その場合は試作品の上がりが遅れたりします。

ご依頼いただくお客様にとっては、私達よりもグッズ製作に関する経験が当然少ない場合が多いですから、このあたりのことを十分に説明をしないといけません。そうでないと、何で予定通り進んでないんだ!?と不安に思われてしまいます。

さて、初めて作る以上は予期せぬ問題発生は避けられない、、、とすると、それにどう対応するのが良いのでしょうか、、。
それについては、またあらためて書きたいと思います。

今日のテーマは、仕様が毎回異なることの特徴だけにしておきます。

同じミニカー、同じフィギュアだからと侮るなかれ。

すみません、自分たちへの戒めのようになってしまいました。

Takuro

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