短納期実現のために(5)

日頃私たちが手掛けているのはミニカーやフィギュアの製作です。基本的には毎回新しいものを作るので、いわゆるプロジェクトであると言えます。

私たちの業務に限りませんが、プロジェクトというものは予定通り進まないことが多いです。初めて作るものである以上、予期せぬ問題が発生しやすいことは以前に書きました。

今回は陥りやすい人為的な罠について書きたいと思います。
プロジェクトとは、複数の人がリレーをするようなイメージですね。各々の担当は自分の工程が完了したら次の人に渡していきます。

ここでよくあるのが、途中段階のチェックポイント(マイルストーン)を細かく区切った納期ととらえて、そのチェックポイントに間に合わせるよう過度なプレッシャーを各人員に強いることです。

すると、どうなるでしょうか。
間に合わなかった工程の担当者は責められるという雰囲気が生まれます。
そうすると、責められたくない人はどういう行動に出るか。
安全をみてサバを読むんですね。誰でも約束を破りたくはないし責められたくありません。サバを読みたくなる心理は十分理解できますね。

そして、マネージャーと担当の間で、サバの取り合いが始まるのです。。。担当者がサバを読んでるとわかっているマネージャーは3日で終わらせろと言い、担当者は安全をみて7日かかると言う。。。間をとって5日にしようとお互いの主張の中間で落ち着いたりします。こういう交渉って、よくあると思うのですが、非生産的ですよね。
つまり、納期が延びる原因のひとつはサバなのです。

さて、今日はここまでにしておきます。

Takuro